度付きのメガネをかけているのに見えにくい、もしかして視力がまた悪くなってしまったのでは・・その症状もしかしたら乱視が影響しているのかもしれません。
とはいっても、乱視の度数の表示がどのようにしているのかを知っている人は少ないと思います。視力低下と同じように、乱視も進むことがあるのでメガネの度数表示について知っておくと安心ですね。
メガネの乱視の度数の見方や乱視のメガネを作るときに注意したいことを紹介します。
乱視の特徴とは?メガネの度数について
乱視とは、眼球の中にある角膜や水晶体のゆがみにより、目に入る光が網膜上で一点に重ならず、ものが二重に見えたりというゆがみが発生している状態のことを指します。
虫眼鏡で日光を集めたときにそれが一点に集る、ということは小学校の理科の実験などで体験している方も多いと思いますが、その虫眼鏡が歪んでしまうとどうでしょう?
虫眼鏡が歪んでしまうと日光は一点に集まらなくなってしまいます。
そしてその虫眼鏡が歪んだ状態が目の中で起きると乱視となるのです。
ではこの状態になったときに処方箋にどんな表示で示されるのか、ということも知っておきましょう。
乱視の表記は円柱度数と呼ばれるもので『CYL』や『C』と表記される
この部分の数値でどのくらいの度合いの乱視なのかということがわかります。
そしてこの表記には数値の前に『-』『凹』、『+』『凸』の表記が付きます。
数値が大きくなるほど度数が強くなり、0.25刻みで記されます。
単位が『D』(ディオプトリー)で、この表記は乱視の矯正が必要な場合にのみ処方箋に記載されます。
メガネの乱視の度数の表示の仕方
処方箋での表記がどういったものなのかわかりましたね。
では度数の表示はどのようにされているのか、という部分についても覚えておきましょう。
乱視の度数表記について
乱視の度数は通常『D』で表されます。乱視の単位と同じですね。
この単位は近視度数『S』、乱視度数『C』、乱視軸『A』の示す数値のあとに付けられます。
例えば、右眼 S-5.00D C-0.50D Ax130といったような表記になります。
この他にも『CYL』という表記があり、それは乱視の入った視力の方がコンタクトレンズを作るときなどに使用されます。
その表記は乱視度数を表すのもので乱視がどのくらいのものなのかがわかる数値となります。
基本的にこの数値が高いほど乱視の度合いも大きいという見方になります。
表記は±1.25などと表記され、~±1.25までが軽度の乱視、~±2.00までは中度の乱視、それ以上は強度の乱視というように区分されています。
乱視は軽度の場合矯正する必要がないと判断されることも多い
コンタクトレンズに乱視矯正の要素が入っていないものを使っても問題ないとされることもあります。
乱視の度合いによって使えるコンタクトも変化するため、眼科検診をしっかりと受診し、診断結果をもとにコンタクトを選んでいきましょう。
乱視の人はメガネの他に補正できる?コンタクトの使用
乱視を矯正するのにはメガネとコンタクトレンズの2つのパターンがあります。
それぞれメリットとデメリットがあるため、どちらを使うかの判断基準を持つためにもその内容を知っておきましょう。
乱視矯正時のメガネとコンタクトのメリット、デメリット
メガネで矯正
メリット
- 結膜炎や角膜疾患になってしまった場合でも問題なく矯正器具を使用できる
- かけたり外したりしやすい
- 手入れが簡単
デメリット
- 近視や遠視、乱視の度合いが強すぎると充分な矯正視力が得られないこともある
- 左右の視力や度数の差が大きいとものの大きさが違って見えることがある
- メガネの場合、近視だと物が小さく、遠視では大きく見える
- 視野が限られてしまう上、レンズの端はひずんだ見え方をする
- スポーツに向かない
- 雨や湯気などでくもり視界が確保できなくなる
コンタクトで矯正
メリット
- ものの大きさが変わったりゆがんだりすることがない
- 視野が広くひずみがでない
- 激しいスポーツでもつけていられる
- メイクがしやすい
デメリット
- 結膜炎や角膜疾患になってしまった場合は装用できず矯正できない
- コンタクトが原因でトラブルが起こることがある
- 取り扱いが面倒である
- ディスポーザブルレンズ以外はしっかりとした手入れが必要である
- 定期検査が必要となる
それぞれ上記のようなメリットとデメリットがあります。
そのため何をするときに使うのかということを考えて選んでいきましょう。
乱視の人は目が疲れやすい?自分の度数に合ったメガネをかけましょう
乱視の入っている人は目が疲れやすい傾向にあります。
特に遠視性の乱視を持っている方は調節介入の度合いが大きいために、近視性乱視を持っている方よりも目が疲れやすいです。
疲れやすさは乱視のタイプによっても変動がある
直乱視タイプよりも倒乱視タイプのほうが疲れやすいのだそうです。
さらに乱視で起こっている大きいボケは脳で修正されないため、より見えにくいと感じるようです。
脳がぼやけているからピントを合わせようとし続けてしまうため、目の筋肉の緊張状態が長く続いてしまい、乱視が原因の疲れ目が起こってしまうのです。
脳が修正できないほどの大きいボケが出ている場合はもちろん矯正が必要なので、矯正数値にある方は度数の合ったメガネやコンタクトを使って安全に生活を送れるようにしましょう。
乱視のメガネを作るときには眼科検診を忘れずに
乱視のメガネを作るときには眼科検診を受診しておくことも重要です。
自分が乱視であるかどうかという判断を自分で下すのはとても難しい
老眼を乱視だと勘違いしていたという例などもあるため、乱視を疑い始めたら一度眼科を受診し、医学的に見た診断をしっかりと出してもらいましょう。
もしそうした視力低下が起こったときには、その視力低下の原因を探りましょう。
視力が落ちてきたと感じるとき
その定価が近視や遠視、乱視や老眼といった眼球内の屈折異常が原因なのか、はたまた他の目の病気などなのかということを明確にする必要があります。
そしてその原因を探るということは、自分ひとりではなかなか難しいことです。
眼科医にしっかりと検診してもらい、自分の目がどういった状態にあるのかということをしる必要があるのです。
メガネ店を選ぶときなどには、再調整や処方箋の内容に合わせた変更に応じてくれる店を選ぶというのも大事です。
メガネやコンタクトレンズは毎日使うものですし、私達の目を矯正しサポートして見えるようにしてくれているアイテムです。
これらを大事に正しく使っていきたいですね。