メガネを作る時に必要な視力と度数について正しく理解しましょう

最終更新日:2019/09/30

メガネを作るためには視力検査だけすればいい、そう思っていませんか。

実は、視力だけではなく「度数」もきめないと、メガネを作ることはできません。

今回は、メガネを作る時に必要な視力と度数について説明します。同じ視力であっても度数は違うことがあることをわかっていただけるでしょう。

また、メガネをかけると視力が低下するという話がありますが、正しい使い方をすればそんなことはありません。

メガネに関する正しい知識を理解するようにしましょう。

メガネを作る時に必要な視力と度数について、しっかり理解しましょう

健康診断などで行われる簡単な視力検査では、どの程度まで見えるのかを示すために、0.3や1.0などという少数点第一位までの数字が使われることは、ご存知の方も多いかと思いますが、この検査でわかるのは「視力」だけであり、実際にはこの数字だけでメガネを作ることは不可能です。

「視力」と「度数」の関係性

一般的には、今まで見えていた遠くのものがだんだん見えづらくなることを、「視力が下がった」と言いますが、これはいわゆる「近視」と呼ばれる状態です。

「視力」とは、あくまでも見える範囲を調べるために使われる仮の数値

メガネを作るタイミングのだいたいの目安にはなりますが、それだけわかっていても眼鏡を作ることはできません。

必要に応じてもっと良く見えるように、現在の見え方に合わせて眼鏡を作る場合は、さらに詳細な検査を行い、「度数」を確定しなければなりません。

左右の目が全く同じ度数だということは稀ですので、眼鏡を作る際には、まずは左右それぞれについて細かく検査をしていきます。

メガネやコンタクトレンズの度数は、数字の前に+か-が付く

+1.00などの場合は遠視を表し、-3.50などの場合は近視を意味しており、数字が大きいほど裸眼ではより見えにくいため、メガネで強く矯正する必要があります。

メガネの度数は、眼科を受診して視力検査を行って決まります

視力検査と言えば、一部分が切れた丸い輪っかがびっしりと並んだ表を誰しも思い浮かべることでしょう。健康診断などでこの表を使った検査を行い、視力が下がったことを指摘されたり、実際に見えにくさを感じるようになった段階で、いざメガネを作るとなると、眼科とメガネ屋さんのどちらに行けばよいのか、迷われる方も多いのではないでしょうか?

目の状態を正確に把握するためには

たしかに、メガネ屋さんに行けば眼鏡を作ることはできます。しかし、物が見えづらくなったのが単純に視力が下がったことだけが原因であればそれで済みますが、万が一そこに他の病気が隠れているかもしれないということを考えると、やはり初めてメガネを作る場合は、眼科を受診したほうがより安心かと思います。

眼科での流れ

まずは機械を使って細かく度数を調べて行きます。運転免許を取得したことがある方でしたらおわかりかと思いますが、おでこと顎を機械に当てて、なるべくまばたきをしないようにして画面に現れた映像を見つめるだけで、簡単に度数を測ることができます。

度数がわかったら今度は祖力検査を行い、その後それぞれの目に合わせた仮のレンズを使って、見え方についてさらに細かく調整し、最後に処方箋ともらって終了となります。

メガネをかけても視力は下がりません

目が悪くて見えにくいままにしていると、周囲から目付きが悪いと勘違いされてしまうことがあるようです。目が悪くて遠くがよく見えない人や、メガネの度数が合わなくて見えにくくなった人が、ぼやけた焦点を合わせるために、無意識のうちに目を細めて、眉間にシワが寄るような仕草をしてしまうことが、目つきが悪いと言われてしまう原因かと思われます。

視力が悪くなってきてからも、頑なにメガネを拒む人の中には、「メガネをかけ始めると、視力が下がってしまう」と勘違いしているケースが多いようですが、見えない状態のままで無理して目を細めたりすることのほうが、それだけ目に負担をかけることになるのです。

視力が下がるのはメガネのせい?

私は高校生の時からメガネをかけていますが、はじめのうちは授業中だけ、やがて就職してからは運転中にメガネをかけるだけで済んでいました。

しかし、転職してパソコン業務をメインで行うようになると、次第に視力が下がり、現在ではお風呂と寝る時以外は常にメガネが欠かせなくなってしまいました。

しかしこれは、あくまでも目を酷使したことが原因であり、けっしてメガネをかけていることが影響しているわけではありません。それどころか、合わなくなったメガネをかけているほうが、頭痛や肩コリといった目以外の不調につながりやすくもなるのです。

メガネのレンズについても理解しましょう

メガネを作る場合、まずは機械で左右の目それぞれの度数を測ることになります。それによって、今現在どのような見え方をしているのかが、数値で表されるわけですが、左右どちらも同じになるというわけではありません。

私のように片方は近視でも、もう片方は乱視が混ざっていたりするケースも、けっして珍しくはないのです。同様に、たとえば近視と遠視の両方の症状がある場合は、それに合わせたレンズを使う必要があります。

見え方に合わせたメガネレンズの違い

遠くのものが見えにくい状態を「近視」、反対に近くのものが見えにくい状態を「遠視」と呼びますが、メガネにはそれぞれの見え方に合わせて、適切な度数のメガネレンズを用いて、目の焦点を合わせる役割があります。

メガネに使われるレンズは主に2種類

単純に両目とも、近視や遠視といった状態を見えやすくするために使われるのが、「単焦点レンズ」です。

もうひとつのレンズは「累進レンズ」と呼ばれていますが、こちらはとくに中高年の方に多く見られる、近くも遠くも両方見えにくい状態を改善するために用いられます。

1枚のレンズの上下で見え方が異なり、こちらは俗にいう「遠近両用メガネ」の他にも、「中近」や「近々」、パソコン作業用などもあります。

メガネを作る時は、度数が高くなりすぎないように注意しましょう

眼科には、目の病気で定期的に通院している人もいれば、一時的な目の不調で来院する人も多いようです。

実際に視能訓練士として眼科で働いている友人によると、目自体に問題はなくても、メガネとの相性によって不調をきたす患者さんも、少なくないのだとか。

せっかくメガネを作るのであれば、できるだけハッキリと見えるようになったほうが良いですよね。

ですが、たとえば視力の悪い方がいきなり両目で1.5まで見えるくらいにメガネの度数を設定してしまうと、それだけメガネによって強く矯正をしている状態となるため、当然目に負担がかかるだけでなく、頭痛やめまいなども引き起こしやすくなるのです。

使い道に合わせたメガネ選びを

実際に私もそうだったのですが、子供の頃は両目ともに視力が2.0だったという覚えのある方は、メガネをかけても1.0程度までしか見えないことに対して、なんだか始めは不安に思うかもしれません。

ですが、日常においてはそれくらい見えていれば、生活に支障が出ることはまずありません。

夜間に車の運転をされることが多い職業の方などは、もう少し度数を高めにしておいたほうがより安心ですが、それ以外の場合は、必要以上に目に負担をかけないためにも、遠くがハッキリと見えすぎない程度の度数でメガネを作るのがベストでしょう。

度数の合わないメガネをかけ続けていると、さらに視力が下がる原因にもなります。視力は歳とともに変化していきますので、メガネを作り変える際には面倒くさがらずに、必ず毎回きちんと検査を受けることを強くおすすめいたします。

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