鼈甲の眼鏡を修理する場合の手順と正しいお手入れ方法を解説

最終更新日:2019/10/14

気に入って購入した鼈甲の眼鏡。しかし、大切に使っていてもフレームが折れてしまうこともあります。

しかし、普通の眼鏡のフレームと違い、鼈甲であれば修理してまたかけることができます。まずは眼鏡専門店に相談してみましょう。

今回は、鼈甲の眼鏡の修理する場合の手順や修理期間について説明します。修理にかかる費用は素材によっても違います。修理のためのどのくらいお金がかかるのか、見積もりを依頼するようにしましょう。

また、鼈甲は汗などの汚れに弱いので、かけた後に必ずお手入れするようにしましょう。それが鼈甲の眼鏡を長持ちさせるためにも必要です。

鼈甲の眼鏡のフレームが折れても、修理は可能です

鼈甲はタイマイという亀の甲羅から作られる非常に希少価値の高い素材です。

周囲を見回してみるとメガネをかけている人はたくさんいますが、鼈甲のメガネをかけている人はそうそういないでしょう。私も長年メガネをかけていて10本以上のメガネを作ってきましたが、鼈甲は一度もかけたことはありません。鼈甲は単なる眼鏡のフレームではなく骨董品や宝石の部類に入る高級品です。本来は薄い素材で、それを何層も張り合わせて作られています。

鼈甲にはプラスチックのフレームと決定的に異なる点があり、それは折れても修理ができるという点です。

鼈甲は材料を張り合わせたり継ぎ足して加工することができるので、折れたり虫食いで穴が開いたりして修理することができるのです。

鼈甲は汗がついたりすると輝きが損なわれて曇ってきます。しかし、これは磨くことによりまたもとの輝きが蘇ります。鼈甲は壊れたり汚れてしまって廃棄するようなものではなく、修理したり手入れをして長く使い続ける素材なのです。

もし折れたり虫食いが発生したり曇ってしまった場合には是非とも修理に出して大切に使っていきたいものです。

鼈甲の眼鏡の修理にかかる時間や費用について

鼈甲は亀の甲羅のどの部分を使用しているかによって価格が大きく異なります。

安いものでも数10万円しますが、高価なものでは100万円以上もします。そのため修理の費用は鼈甲のグレードや修理の方法によって異なり、まずは見積もりに出す必要があります。

例えばテンプルが折れた場合の修理の方法は、接着剤で付ける簡単な修理方法と、新たな鼈甲を使用して丹念に修理する方法があります。新たな鼈甲を使用する場合には、使用する鼈甲の種類によって価格が変わります。

鼈甲眼鏡はどのように修理することが可能なのか、自分はそのなかでどの修理方法を選ぶのかによって価格が決まります。

修理の期間は、作業を行う期間、それと新たな鼈甲を取り寄せる場合にはその期間も必要なので、2ヶ月程度かかる場合が多いようです。

しっかりと修理するとなると決して安くは無い費用と長い期間がかかります。しかし、鼈甲は作られた素材ではありません。生き物である亀という限られた貴重な素材なので、しっかりと修理して長く大切に使用したいものです。
安いものをどんどん買い換えるという選択もありますが、高価なものを大切に長く使用するというのはこれからの地球環境を考えたうえでも大切なことです。

壊れた眼鏡を自分で修理することはNG!まずは専門店に相談しましょう

私は長年眼鏡を使用しているので壊れた事も何度かあります。踏んづけてフレームが歪んでしまった事があります。かけてみると鼻パッドが片方しか接触しません。ちょっと歪んだだけですがかけ心地は全然違います。歪んだ部分を手で直そうと試みましたが、どこがどう歪んでいるのかもよく分かりません。「ここかな?」と適当に押したり曲げたりしてみましたが状態は悪化するばかりで、結局は眼鏡屋さんへ持って行きました。眼鏡屋さんはかけた時の状態をよく見て的確に歪んだ部分を見つけて直してくれました。歪みの調整だけで部品交換なども必要なかったので費用はかかりませんでした。
眼鏡はレンズの中央で見ないと目にもよくありません。歪んだ状態の眼鏡をかけ続けると疲労や視力低下の原因にもなる可能性があるので、眼鏡屋さんで修理してもらうことをおすすめします。

鼈甲には、メリットだけではなくデメリットもあることを理解しましょう

鼈甲の愛用者からは、「見かけに反して軽い」「肌に触れた時の感触が何とも言えず心地よい」という声を聞きます。また、硬いながらも弾力性がありプラスチックでは表現できない感触があります。そういった鼈甲の天然素材の魅力に惹かれている方が多いようですが、金属やプラスチックの眼鏡に比べてデメリットもあります。それは、汗に弱いという点です。

汗が付着したままにしておくと輝いている鼈甲の表面が曇ってしまいます。また、長期間保管しておくと虫に食べられてしまう事があります。高温や乾燥しすぎも厳禁です。
金属やプラスチックの眼鏡とは違い、天然素材である事を踏まえて取り扱いには注意が必要です。

鼈甲の眼鏡は正しいお手入れ方法で長持ちさせるようにしましょう

鼈甲は金属やプラスチックとは違い汗や水が付くと曇ったり接着剤が剥がれてしまったりと劣化してしまいます。汗や水が付着した場合にはすぐに拭き取りましょう。
長期間保管する場合には虫に食べられないように防虫剤を使用しましょう。乾燥しすぎるとひび割れてしまいますが、湿度が高すぎてもカビが発生したり接着剤が剥がれてしまう場合があります。

鼈甲は非常にデリケートな素材なので、大切にケアしてあげましょう。

もし虫食いが発生したり接着剤が剥がれたりしても修理して新品同様に復活させることができるので、気張らずに楽しみながらケアしていくと良いでしょう。

生き物を使用した素材はその生物の乱獲に繋がります。自分が所持している鼈甲は、その亀の甲羅のその部分を使用した一点物で、同じ鼈甲は存在しません。大切なペットを育てるような気持ちで、所持している鼈甲を大切にしていきましょう。

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