メガネのテンプルを自分で調整する方法。熱で曲げる合わせ方

最終更新日:2018/11/16

普段使っているメガネがずり落ちるようになって、メガネをよく見てみるとテンプルの部分が曲がっていたり、開いているということがあります。
メガネの調整はお店でやってもらうのが基本ですが、どうしてもお店に行く時間がないという場合に、自分で調整できる方法はあるのでしょうか?

そこで、自宅でできるテンプルを曲げる方法や、鼻あての調整の仕方をご紹介します。

自分で行う場合には無理な力を加えるのは禁物です。また、大きな調整が必要な時にはお店に相談するのが良いでしょう。

メガネの曲がったテンプルはお湯で温めて調整

うっかりメガネのテンプルを曲げてしまったというときは自分で直せる方法があります。
無理に行うと折れてしまったりさらなる災難を引き起こす可能性もあるため、メガネの素材となっているものの特性を知り、それを利用して曲げる術を覚えておきましょう。

メガネのテンプルは熱を加えることで調整が可能なものが多くあります。
特殊なデザインや素材でない限り、チェーン店などで購入するメガネの多くは温めて調整できます。

メガネを温めて調整を行うとき

『40℃のお湯であたためて調整』します。温めるときに使うお湯に温度の指定があるのは、メガネは熱に弱いからです。

メガネのレンズにはコーティングがなされており、それらはお湯がかかった状態でこすられてしまうとダメージを受けます。

さらに熱湯などで一気にあたためてしまうと、素材によっては白く変色したり変形してしまったりと以前よりも残念な状態になってしまうことがあります。

そのためあたためるときには40℃のお湯で、ゆっくりとあたためて力をかけすぎなういように調整していきます。

メガネのテンプルを曲げるのにドライヤーを使う方法

メガネのテンプルを曲げるのに熱を加えるときにはドライヤーを使うという方法も使えます。

テンプルの調整は熱を加えすぎないこと、適切な力加減で曲げていくこと

ドライヤーで熱を加えるやり方はテンプルの耳にかかる部分を調整したいときなどに効果を発揮します。
曲げたい部分を局所的にあたためることができるので、曲げたい部分だけを調整しやすくなります。

耳にかかる部分を調節するとずり落ちずらくなりますし、ふとしたときにはずれにくくなりますので頭の形に沿うように、やんわりと調節すると良いと思います。
また鼻あてのあるメガネはそこだけを調節したいときにもドライヤー熱を加えて調節しやすくするなど、微調整に向いている方法といえます。

全体的に調整を行いたいときはお湯で、細かな微調整はドライヤーでなど使い分けをしても良いかもしれません。

メガネ屋さんでテンプルを曲げる調整の仕方

先述したような方法で調整できるメガネですが、お店ではどのような調整方法がなされているのでしょうか?

普段はお店の奥に作業場があって調整している姿を見ることはできないですが、その作業場ではメガネ調整用のヒーターと工具を駆使してメガネを調整しています。

ヒーターは主にセルフレームの調整に使われており、およそ130℃の熱でフレームを一気にあたためるというものです。
工具は全部で15~18種類くらいのものを用途によって使い分けています。

それらを駆使して調節されているメガネの部位は以下のような部分です。

メガネ屋で調整されるメガネの部位

  • テンプル(つるの部分)
    あたり心地を調整します。きつすぎずゆるすぎず、掛ける人の心地いい状態にします。
  • 耳のかかり
    耳にかかる具合を調整します。このテンプルの先の耳にかかるところはモダンと呼ばれています。
    ここの角度を変えてずり落ちないように、ですが耳を痛めないように調整します。
    モダンの縦の角度だけでなく横の角度も変えて頭の形に沿うようにという調整も行います。
  • 鼻あてのある場合
    鼻あての角度なども調整します。掛ける人の鼻の形や高さに合わせて心地いい状態をつくります。

この他にもメガネ屋さんによって調整する場所がたくさんあったり、メガネによってはたくさんの調整箇所があるものなどもあります。

メガネがずり落ちる原因は鼻あてにあることも

メガネがずり落ちてしまう原因は耳のかかり具合やテンプルではなく鼻あてが原因なこともあります。

メガネを支えているのは目と耳の三箇所

その三箇所にうまくかかっていないとずり落ちてきたりということが多発します。

耳へのかかり具合やテンプルの開き具合、モダンの角度などがしっかりと調整されていても自分の鼻の形や高さに合わないままのメガネを掛けていると何度もずり落ちてくるという状態になります。

こうしたときは鼻あての部分を調整して自分にあったメガネにしていきます。

鼻あては使っているうちに外側へと広がっていってしまうケースがほとんどなので、調整を行うときは内側に起こすように調整をするとずり落ちが少なくなるのではないかと思います。

この調整を行うときは、特に小さく折れやすい部分の超背になるので、専用の道具を使って調整を行うのがおすすめです。

専用の道具というのが『ヤットコ』と呼ばれる工具です。

しっかりしたメガネであればなかなかないことではありますが、使い方や劣化の具合によって工具を使っても折れてしまうことのある部分なので、心配な方やお気に入りの眼鏡の調整を考えている方はお店でプロに調整を頼むのがいいでしょう。

メガネの調整で異常を感じたらすぐに中止

メガネをセルフで調整することはある程度可能であることがわかっていただけたかと思います。

ですが普段から自分の目のかわりをしてくれているアイテムを自分で調整する、というのはいい面もたくさんありますが何かあったときには取り返しがつかない場合もあることを念頭において作業しましょう。

メガネは最近になってチェーン店などが普及しある程度安価で購入することも出来るようになりましたが、壊れてしまうと数日の間不便を強いられることになりますし、見えていない状態で暮らすのはなかなかリスクが高いです。

調整を行っているときに嫌な音がしたり、変色が起こったり、そうでなくてもなにか不安に思ったらすぐに手を止めましょう。

そしてメガネ店でプロに調整をお願いしてください。

かけられなくなってしまってからだと、どこに行くにも大変だという状態になる可能性もあります。

コンタクトがある場合は少しの間の辛抱と思えるかもしれませんが、メガネだけを頼りにしているとなかなか大変な状況になると思います。

なるべくお持ちのメガネに影響のない範囲で、調整を行うことをおすすめします。

うまく調整を行って、使いやすい状態にしたメガネとなるべく長く付き合っていけるといいですね。